あたし達エルフが住む森の周囲は、実はあまり穏やかではない。
南にはオークの居城、東は川で行き止まり、そして北にはドラゴンが住まう谷がある。

なぜかその場の気分でそこでの狩りをすることになったアトムスクさん、Seljioさんとあたしの3人。
いざ、谷の入り口へ進入すると…アンデッドによる激しいお出迎え。


今やここは膨大な数のスケルトンが沸く、魔の空間と化しているのだ。
凶悪な魔法によってかりそめの命を与えられたスケルトンたち。骨だけに耐久性はさほど無いが魔力によってその一撃は重く、並大抵の冒険者が間違ってここに来ようものなら一瞬で彼らの仲間入りをしてしまう。
そのためここでの狩りで最も重要なことは近寄らせない、そして寄らば斬るの気概で速攻を旨とする立ち回りなのだ。…が、この3人はというと、

190218

「……」
さも当然のごとく正面突破。次々と沸くモンスター相手に前進を止めることなく突き進む。
無言でひたすら倒し、前へ、倒し、前へ。身体じゅうに細かい傷がつきヒリヒリと痛むが休む暇は無い。少し気が緩めば亡者どもの放つ槍が、矢が身体を貫くことになる。
何度も息が上がりそうになるのを耐えながら、がむしゃらに走り続けた。

しかし、これだけの数の魔物が一体どこから来るのだろう。お目当ての竜には会えなかったが、約1時間で倒した数は1300匹以上。ざっと3秒に1匹の速さで仕留め続けていたわけだけど、それだけ倒せば達成感はある。時間にしたら短いものだけど、アジトへ帰還したあとのあたしは満足して護り樹にもたれかかり、うたた寝をするのだった。